恩師の古内清司(故)

私が数ある工芸の中から山形和傘を選んだ理由は師匠の人柄にあります。

温かな人柄に魅せられて

初めて師匠の工房を訪ねた際は、突然のことだったにも関わらず、私の質問に丁寧に答えて下さりました。それだけでなく、「遠くから来てくれたんだから」と言って工房を案内し、作業の一部も体験させてくれました。

この時は、傘骨を轆轤に糸で通していく「つなぎ」を体験させて頂きました。

「使う人を想う」

できるだけお客様の買い求めやすい価格で提供し、傘を買ってもらえた時にはありがたいとしみじみ喜ぶ師匠の姿が忘れられません。

伝統工芸で生計を立てることは容易ではなく、師匠自身も大変だったと思います。けれど、利益だけに捉われず一つ一つの仕事を感謝してこなす所がとても格好良かったのです。

そんな温かくて、優しくて、純朴に傘と向き合う人だったから、私は「この人のために頑張ろう」と決めました。

古内さんだったから私達は和傘を続けています。
今もこれからもずっと、大好きな古内さんを想って作り続けます。